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SPARTAN X16、楽しかった!
オリーブ、mosimo、みなさま、ありがとうございました!
誰が決めたか「生活」というテーマにふさわしいバンドの揃ったオリーブらしいメンツだったと思います。
確定申告しながら(というか確定申告から逃避しながら)、ライブ備忘録と言う名のコラムを書いてしまいました。
以下、出演順。
1 酔狂
(セトリ)
銃→5月→蜜柑→荻窪→厄介なる主体→星賀→カガリ→レーザービーム→鉄条の汚辱
2 mosimo
mosimoは、何度も観ているが、常に最新が最高に研ぎ澄まされている。
グランジの影響はもちろん感じられるが、ベタにNIRVANAで例えるならば、『in utero』の凄みがある。mosimoはグランジ・オルタナのその先を現代の音で奏でている気がする。おこがましくも並べて乱暴にいえば、酔狂は、mosimoがやっているカッコ良さをさっさとあきらめて、ハードコア・パンクがグランジ・オルタナ・メロコアにたどり着かずに生き残ったイフの世界の音ならなんとか出せませんか?ということをやっている。
要するに、mosimoと自分たちの音楽は別物だと言い聞かせなければ正気を保てないくらいに、自分が中学生ぐらいで憧れてとうに諦めてしまったカッコいいの具現化!
また対バンがほぼ確定しており、クッソ畏れ多い。
3 the zooka
the zookaは、ギターとドラムの兄弟ユニット。父親から譲り受けたというモズライトは、ファミリーの歴史的厚みすら感じる煌びやかさで、サウンドの主役ともいえる音だったが、その音の良さを確信犯的に生かす歌とドラムが至高だった。
4 table
tableは、何度も観ているが、今回はthe zookaと同構成で繋がる中盤という出順がまずニクい。歌詞やナカムラさんのMC、アスカさんとの雑談含め思うのは、「生活」と音楽の距離感を考え抜いた結果を音にしている貴重なバンドとして、常に参照されるべきスタンダードであるということ。だから日常に寄り添った上で、熱い。
5 camus
camusは、ベテランだからか、居そうでいない孤高のバンド。メロディックなパンクと言ってしまうと、すぐメロコアかエモに振り切ってしまいがちだがそのどちらでもない。メロコアではなく、メロディック「な」パンク。この「な」が徹底的に重要であり、camusのキモではないか。
6 BAKINGPOWDER
BAKINGPOWDERは、初オリーブで初共演以来会うたびに気さくに話せる先輩バンド(と勝手に思っている)。音もパリっとしていてすごい良かった。個人的には、八月の雨の日(はっぴえんどの「12月の雨の日」オマージュか?)が聴けてよかった。今回の出演バンドで、1番「生活」に寄り添ったバンドと感じる。喫煙所では、奥さんに怒られても俺は釣りに行って音楽をやるんだ!という「生活」に寄り添ったバンドマンのあり方について模範となるありがたいお話を聞かせてもらった。
7 滑稽のドア
滑稽のドアは、バンド名に納得の、今や絶滅危惧種の憑依系。計算されていないカオス(滑稽)に辿り着くドアを、計算して開けることのできる鬼が2匹そこにいた。静寂と爆音という使い古されたはずの二つの武器を自在に操り、非日常を作出する。生活から離れた非日常にこそ音楽があるというその姿勢は、tableとは好対照な「生活」との距離感を提示しているように思った。
8 砂上の楼閣
砂上の楼閣は、1年ぶりの共演。新曲もすごくよかった。キャッチーでパンクだけど、少しアートでニューウェーブな感じとなんとなく和の空気もあり、今回も絶妙。エツさんは、どっちつかずと言われ悩んだことがあるとも言っていた。しかし、tableや滑稽のドアが対照的な形で示すように、音楽と「生活」との距離はそのバンドごとに様々であり、「生活」と共にならされるキャッチーな音もあれば、「生活」の外で非日常空間を作り上げる音楽もある。砂上の楼閣はそのどちらにも振り切らずどちらも放棄しないということであれば、それこそが他ならぬ砂上の楼閣であろう(標題のテーマを回収しました!)。
9 CATPOWDER
CATPOWDERは福原店長が、以前から酔狂に会わせたいとおっしゃっていた「狂鳴」のゆうさんのバンド。同じzarameのライブを観に行っていたりでニアミスしていて、会えるのを楽しみにしていた。そういうある意味友達目線で観てしまったのが失礼というくらい、カッコ良かった。対照的なギターリフの絡みと曲構成が秀逸で、観にきていたDAYBREAKの石浦さんも(結構毒舌なのに笑)珍しく、DRIVE LIKE JEHUを感じるギターの絡みと絶賛していた。サポートメンバーも含めた今の構成での音は、今後また違ったかたちになるのかもしれないが、是非また聴きたい!
10 draw
drawは、トリにふさわしい圧巻のブラックメタリックな技術と激情。こういうみんな好きなやつズルいっす!と一聴して思う。ただ、みんな大好き激情エモ感で終わらないもはやenvy超えでは?と思わせるリフの応酬からのグルーブ感。おそらく、何より仲良さそうで楽しんで演奏してることがこのグルーブ感を生んでいる?という仮説でどうでしょうか。