top of page
検索
  • 執筆者の写真酔狂ヨシダ

11/22スパルタンX#19

更新日:2022年2月16日



 11/22、三連休の中日で溜まっている仕事を投げ出してもまだ明日があるという安直な思考の下、スタジオオリーブに赴きスパルタンX#19を観た結果、仕事は溜まったままだが、後悔はしていない。

 久しぶりにトゥイッターで感想でも呟こうと思い立ったが、出演していたアノダイズヘッドのブログ記事(https://ameblo.jp/anodizehead213/entry-12639854633.html)を読んで、そういやうちのバンドにもブログあったわ、たまにはブログをしたためるかという気になるも、前の記事からはや9ヶ月経ってしまっていたことに気づき、吃驚。思えばmixiの時代から自分はSNSに手を出すのは早いがすぐに更新をしなくなるということを繰り返す人生であった。人生の価値は、走馬灯を眺めながら、こんなことあったわー良かった良かった、そろそろ死んどくか。と思えるかによって決まるという立場に立つ者としては、SNSを始めてはすぐ放置した人生だったと思いながら死ぬことは避けなければならない。じもん日記(https://ameblo.jp/baking-jimonn/)を文字通り日記レベルのハイペースで更新し続けているじもん先輩を見習い、今回は、ブログを書かなければならない。そのようにして書かれたのが以下のライブレポである。


1 アノダイズヘッド

 1バンド目は、アノダイズヘッドなのであるが、まず、アノダイズヘッドとは?とバンド名に疑問符が付くわけであり、その疑問符がフックとなり、どんなものか観なければと思わされる。1曲目は金色のピックガードのジャズマスターがいきなりけたたましく鳴り響き、シューゲイザーバンドなのか?と思わせるが、反復フレーズとギターノイズの組み合わせはソニックユースっぽさもある。ギターボーカルは、チャールズ・マンソンのTシャツを着ていて、メンバー全員で曲間に関西弁のMCで貪欲に笑いをとってくる。MC一切なしの「砂上の楼閣」のストイックさを見習え!と言いたくなるほどよくしゃべり、しかも、ヤワな関東人とは違い、スベってもお構いなしで被せて来て、笑える。

そうかと思えば、中盤からはリフと絶叫で曲を持っていく。ガレージ・パンクっぽい、と言っても2000年台の16ビートで踊らせるようなDeath from Above 1979辺りの感じ。曲名に至っては、「酒場きたろう」だったりもして、ただのシャレで深い意味はないのだろうとも思いつつも、水木しげる的(=ゆら帝的)な漫画の世界観を感じたりもする。

12/12もオリーブ出演とのことだが、mosimo 、DENY ONESELFというストイックで潔いバンド群の中では、幅広い曲を持つアノダイズヘッドの華やかさが際立つことは間違いない。ブッキングした店長の手腕たるや恐るべし。




2 砂上の楼閣

 世界観が強いバンドは往々にして世界作っときましたどうぞ感が出てしまうのが常であり、世界にはキミだけが生きているわけじゃなく人それぞれの世界がありますので押し付けないでください!という気持ちになることもしばしばである。しかし、「砂上の楼閣」の場合、強烈な世界観を持っているものの、「忘れもの」のようなポップな曲で知らず知らずのうちに惹きつけられれば、気づいたら「砂上の楼閣」の独特の世界に入れられているというのが常であった。

 もっとも、今回は「忘れ物」をやらなかったことが象徴するように、特にハードコアな激しさがナチュラルに全面に出たライブとなった。曲作りがうまくいっているのであろうという自信を感じられる。以前からやっているハードコア曲もありつつも、初めて聴く曲も過度に飾らずストイック。ゴリゴリのベース音に、男性メンバー2名が大学教授っぽいルックスであることも相まって、和製スティーブ・アルビニ感も感じられる(特に、きしさんはバンド公認のアルビニ枠である様子)。我らが酔狂のベーシスト横手も和製アルビニ路線を自称しているが、このバンドにはツイン・アルビ二がいるので勝ち目がない。ライブはあっという間に終わり、観客が、もう終わり?と呟いたほどに「潔い」ライブだった。

3 BAKINGPOWDER

 BAKINGPOWDERは、そうそう、この曲EPでも1曲目で気持ちいいんだよねーと一瞬記憶を書き換えられてしまうくらいのナチュラルさで1曲目、「八月の雨の日」(本当はEPラストの曲)のアルペジオが始まる。BAKINGPOWDERは、まさにこの曲のように自然に風景を立ち上がらせるが如く、音そのものが文学性を帯びている。一言で言えば圧倒的に音がいい。とりあえずメンバーに会うたびに音良いっすね!を連発する、アホな後輩と化するしかない。

 しかし、後半からはそのような近年のBAKINGPOWDERとは違う初期衝動モードにあることを感じた。自分にとっては初めて聞く曲、バンドにとっては久しぶりの初期の曲が登場し、ツービートでまくし立てる。そういった曲に混ざったときの「ヴィヨン」はまた違った文脈で響く。「ダ二エル」をめちゃめちゃ歌っている観客もいて、バンド楽しいっす!状態の高校生っぽい無敵感があり良い意味での「青春パンク」感を再発見することとなった。

閲覧数:52回0件のコメント

©2019 by パンクバンド酔狂. Proudly created with Wix.com

bottom of page